Naomi's Blog

フランス在住20年、自分らしく、日々ワクワク過ごしたい貴方へ、欧州文化や生活情報を中心に役立つ情報をお届けします。

男性の女性に対するエチケット、フランス式と英国式の違いとは?

プライベートクラブ

 さて少し前になりますが、知り合いのおかげで、通常はメンバーしか入れない、 CERCLE DE L'UNION INTERALLIEE( セルクル・ド・ユニオン・アンテラリエ) という、プライベートクラブのメンバー向けに開催された、エチケット(元々、フランス語が語源、気遣い、気配り、思いやりの意味。ルイ14世時代に、ベルサイユ宮殿を訪れた人たちがしなければならなかった行動を指示した、御札のようなものが由来。)&(ビジネスにも使える)テーブルマナー(社会的に求められる行動、規範) クラス に参加する 素晴らしいチャンスに恵まれました。

 

 セルクル・ド・ユニオン・アンテラリエとは 、1917年に ボーモン伯爵や 名士達に よって創立され、多くの政治家を含む 大使等、 現在3300名のメンバーがいるそうです。

 

ロスチャイルド伯爵家の、アンリ・ド・ロスチャイルド氏が提供した、パリの隠れ家的な、美しい館の中に セルクル・ド・ユニオン・アンテラリエが設立されました。

 

セルクル・ド・ユニオン・アンテラリエは プライベートクラブですので メンバー二人の推薦を受けなければ入会できません。

そして入会は、メンバー総会で投票にかけられます。

入会すると かなりの額の入会金や年会費 を納める必要があるようですが、代々習慣を踏襲して、家族で( 経済状況が許す限り 各々が)引き継いでいくようです。

 

↓こんなに豪華絢爛な場所で、催されました!!

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 ↓暖炉の彫り物、シャンデリア、暖炉の上の 彫刻も素晴らしいですね!

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↓隣のお部屋はこんな感じ、やはりシャンデリアやお花が素敵です。

さすがロスチャイルド家、いかにも上流階級の邸宅という感じですね!

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エチケット&マナークラス

さて、このエチケット&マナークラスで、 再確認した エチケットはたくさんありますが 、元々は、”思いやり”から誕生したものだそうです。

つまり、一緒にお食事される方々が気持ちが良いお食事が出来て、お給仕の方々にも(下げたり、お給仕が)楽なように、思いやってる動作から発生してます。

男性の役割が一番大切

フランス式のエチケットには、男性の役割がとても重要で、 男性のサポートが欠かせません。

 

例えば、男性は、レストランであっても、海辺のレストランであっても、家庭であっても、どこでも、一番眺めや見晴らしの良い(例えば庭園がみえるとか、眺めが良いとか)席や、快適な方の席(例えば、椅子よりもソファー席)を女性のために、用意してあげる必要があります。

 

そして、例えば、女性が椅子に座る タイミングでは、 もちろん椅子を軽く引いてあげて、さらに 楽に座れるように 、椅子の背を軽く押してあげます。

 

ちなみにこのマナーは、 ヨーロッパの ある程度の特権階級では、代々継がれてきた習慣で、未だにある程度のお家柄の方だと、例え家庭内で、家族同士だけのディナーでも、 男性がそばに来て、女性の椅子のサポートをするのが普通です。

 

他の例でも、例えば、男性は食事の間中、ずっと女性のサポートをしなければいけないので、お飲み物が空になっているかどうか、のタイミングも、男性が常に目を配り、空になったらすぐについであげるのがマナーだそうです。

女性の役割も、知らぬが花にならないように

女性は、決して自分でついではいけないし、 他の人の分も、もちろん絶対につきません、これは女性の役割ではない、ということですね。

 

私が日本で、 新卒で働いていた時は、コレの全く逆でした、、 地位 が高いポストは、男性の方が多かったので、お飲み物などをついだりするのは、女性(特に新卒)の役割で、しぶしぶ無理やりやらされてました、、、、今ではもうこういった習慣は、ファッション業界ではもうなさそうですね!

 

ただ、もちろん、お食事時に男性の存在が皆無で、女性しかいなかった場合には、別です。

つまり、若い女性が、自分より年上の女性に気を使わなければなりません。

 

フランスでは、レストランでも、明らかなのですが、年上の女性への敬いを込めて、まず、年上の女性から、ワインなどもつがれたり、メニューも配ってもらえたりします。

これは、気を使ってもらって、嬉しいような、一番シニアな女性に見えたというのが、寂しいような、複雑な気持ちになりますが、、。

 フォアグラは、ナイフ無し、フォークのみ、仏人でも間違える率80%?

なかなか、興味深かったのが、フォアグラの食べ方です。

↓写真の通り、フォアグラといえば カフェ等のメニューにも今や入っているほど一般化されましたが(フォアグラのクオリティーはもちろん、ぴんからキリまであります。)

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クリスマス や、大切な行事ごとには、仏人にとっては、前菜としては、欠かせないメニューです。

大抵カフェでも、ナイフとフォークを用意するところが多いですが、基本的に、

パテとは違うので、絶対にフォアグラをナイフで頂いては行けないそうです。

又、パテとは違うので、パンに載せたり、塗るのも言語道断だそうです。

 

つまり、フォークだけをつかって、少量口にいれたら、次に少量ちぎったパンを口に入れる、といった動作を交互に繰り返すのが、フォアグラの正しい食べ方だそうで、これは、当のフランス人も、知らずにナイフを使ったり、間違った食べ方してる方が80%と思われます。

フォアグラの”フォ”と、フォークの”フォ”で、”フォ”アグラは、”フォ”ークしか使わない、と覚えておいて下さいね。

チーズはフォーク無し、ナイフのみ?

そして、前菜、メイン、の後、デザートの前のチーズは、逆に、フォークを使うのはNGで、ナイフだけを使います!

こちらは、フォアグラとは逆に、ナイフで軽くカットした後、パンの上にチーズを軽く載せて食べることが許されています。(もちろん、ナイフでチーズを塗るのはNGですので、軽くのせてから、頂きます。)

英国式と仏式の違い

両手、手持ち無沙汰になってませんか?

又、手は、膝の上というのは、英国式ですが、出来れば、特にビジネスでは、オープンんなイメージを出すために、必ず仏式に両手を(肘はもちろんつかず)テーブルの上に乗せるのがオススメだそうです。

これは、もともと、フランスでは、武器をもっていないという、友好の証として、

両手をテーブルに必ず乗せるという事から由来しているそうです。

 フォークやナイフの使い方、実は間違ってる?!

フォークやナイフ を並べる時は、フランス式 エチケットの場合の フォークの先の部分を上向きではなく下向きに置きます。

これも刃のような武器にもなりうる物騒なものは、下向きに置くという、発想から来ているそうです。

 

これは 刃の部分を下向きに置くことによって、フォーク の裏に、彫り込んであった王家や、各 家柄の紋章が 見えたから なのですね。

 

一般的には、現代の国際的マナーでは、イギリス式が採用されているため、フォークの刃の先もスプーンも、 日本と同じように上向きに並べるそうで、フランス式が採用されなかったことを、至極残念がられてました!笑

 

使い方はもちろん、外側から使っていきます。

切る音等かちゃかちゃ立てたりすると、周囲に不快なので、音を立てずに、スムーズに、とにかく周囲が快適に過ごせることに重きをおいて下さい。

グラスの持ち方、実は間違ってる?

おさらいになりますが、お飲み物の並べ方としては 細長いシャンパングラスがある場合は、一番左、次がお水、右側がワインだそうです 。

 

先述の写真のように、グラスのサイズは、左から、一番大きめのものが水用。

 

その少し小さめなのが赤ワイン用。

更に小さめなのが、白ワイン用だそうです。

ちなみに、グラスではなく、グラスの柄の箇所を持つのが鉄則です。(⇒これ、よく乾杯時に間違ってる人時々います。)

とにかく、”美しく見える”ことが大切なので、例えば女性だと中指と人差し指で支えながら、軽く薬指も添えるなんて演出でもOKだそうです。

 パンは手でちぎって食べてよいの?

ちなみに、パンは、水のある左側に置きます。

英国式、つまり現代の国際的マナーでは、パン皿が 存在するため、パン皿の上に パンを載せます。

 

しかし、フランス式の場合はパン皿なしで、 パンを直接テーブルの上に左側に乗せます。

これはなぜかと言うと、昔のフランスでは、硬めのパンが、お皿代わりに使われてたからだそうです。

つまりテーブルの上にパンを置いてその上に お肉やその他の食べ物を食べていたそうです。お皿代わりにパンを使っていたと言うと、ふわふわのパンが多い日本では、想像し難いですが、 フランスによくあるような、ものすごく大きくて、まだ数枚分用に、切られていない、パン屋によくある固めの、大きめのパン をご想像いただくと、 良いかもしれません。確かにお皿がわりにも使えるかも?!

乾杯のとき、グラス同士音を立てて良いの?

他にも、何時間も多岐に渡って、エチケットや、礼儀マナーのお話が、続きましので、全ては挙げられませんが、最後に、皆さん、ワインや、シャンパン等のグラスで乾杯するときには、グラス同士を軽くぶつけて、音をたてるのは、マナー違反でしょうか?

はいっっ!しっかり、マナー違反だそうです!笑

 

とは、知ってるものの、友達同士の乾杯では、グラスを上げるだけでは物足りず、結局乾杯して、グラス同士音が立ってしまっています!笑

 最後におまけで、隣の部屋も、ついでにお写真↓

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ここまで読んで頂き、感謝しています、皆様も、今日も素敵な日をお過ごしくださいね!